マトモ?

最近、会社の同期でとうとう退社するひとが出た。それ自体はその人の選択だし、あまりどうこう言うつもりはない。

ただ辞めるなら積極的な理由で辞めて欲しいというのはある。「やりたいことと違った」「ほかにやりたいことがある」なんて、おぼろげに言われたとしても、「具体的に何がしたいのか」「実際に何ができるのか」と当然の疑問が浮かぶ。あと「やりたいことと、やるべきことと、今やっていることはそんなに相反することなのかどうか。具体化すればそれらは収斂するのでは」とか「どうせ辞めるなら、ある程度の責任を果たして、プロジェクトの切れ目に去ってほしい」とか。どうこう言うつもりはないけど、心の中で思うことはある。


まぁ、そんなことも思うのだが、それが自分の考えることであるように、辞める人もその人の考えることがあるのだろう。その考える内容については立ち入らない。キレイな言い方をすると、その人が言葉で表す以上に、言葉では表せない思いはあるだろうしさ。ただその一方で、わざわざ考えていることに立ち入って、話し合って説得しようなんてメンドクサイことをしないだけということもある。仕事仲間であって、仲良しクラブではないから。


さて、長い前置きはさておき、半年もすると、そんな風に辞めていく人や、あと心ならず病気になっちゃった人も出ている現状で、自分が普通に働いていることが、果たしてマトモなことなのだろうか。つまり適応できない方がマトモなんじゃないかという思いがある。

プロジェクトの納期に間に合わせるために、そしてお金を稼ぐために、猛烈に働く。「昇給」「自己成長」「勝ち組・負け組」「夢の実現」という言説が溢れている中で、働くことそのものが目的化した状態に適応しない方がマトモで、適応している方がマトモでないかもしれない。

半年の間で、鬱とか入院とか病気になっちゃった人や、理由はそれぞれでも退社した人を何人か見てきている。そういう人を見ていて、少し冷静に考えると上記のようなことにもなる。