「組織内プロフェッショナル」という道
この一か月、ドラッカーの本をよく読んだ。ビジネスで迷ったとき、確認したいときにドラッカーを読む。
その中から抜き書き。
イノベーターの条件―社会の絆をいかに創造するか (はじめて読むドラッカー (社会編))
- 作者: P.F.ドラッカー,Peter F. Drucker,上田惇生
- 出版社/メーカー: ダイヤモンド社
- 発売日: 2000/12/01
- メディア: 単行本
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知識労働者は、その有する知識が初歩的であろうと高度であろうと、わずかであろうと大量であろうと、その本質からして専門家たらざるをえない。知識は専門化することによって成果をあげる。専門化するほど大きな成果をあげる。知識労働者が必然的に専門家たらざるをえないということは、組織と関わりながら働くことを意味する。成果をあげるうえで必要な継続性を提供できるものは、組織だけである。専門化した知識に成果をあげさせられるものは、組織をおいて他にない。
(中略)
組織との関わりは、コンサルタントという形であってもよい。専門とするサービスの提供ということでもよい。しかし今日のところ、多くの知識労働者にとって、組織との関わりは従業員になるということである。企業、政府機関、病院、大学のフルタイム、パートタイムの従業員になることを意味する。
知識社会では、成果をもたらすのは個人ではない。個人は、成果の発生源というよりもコストの発生源である。成果をもたらすのは組織である。知識社会は組織社会である。(P55,56)
専門知識を生かすプロフェッショナルは会社組織に依存しないとも言われるが(フリーエージェント社会とか)、その一方で組織なくして成果なしとも言える。とりわけ大きな成果を出すときは特にそうだ。
少なくとも自分が出会ってきた人を振り返ると、プロのコンサルタント個々人が集まって会社になっているというよりも、コンサルティング業を営む会社の社員・従業員になることが現実であるように思う。
まさしく現実は組織があって成果があるように思えるのだ。