政治プロセスの中で決まる

会社という組織に入って早、1年以上経った。その間で新たに気づいたことも多いし、それをブログで書ければよいのだけれど、顧客との関係や、現在進行中の話などで書けない。

現場に入ることでわかることも多いのだけれど、いろんな制約で書けないことが多い。会社という組織に正社員として加わっていることもその理由の一つ。つまり、利害関係の最中にいることで分かることもあるし、そのことで書けないこともある。

そんな中でひとつ挙げるとすると、「何事も政治プロセスの中で進む」ということを再認識した。
以前、学部時代に公共政策を学んでいた時に、経済学的に政策の中身を分析し、政治学的に政策の決定プロセスを分析するという作業をしていた。

そのことを今、まさに実感している。システム構築にあたっては、当然専門家がいるのだが、ある特定の専門家が決めるというよりも、いろんな人があつまって「ああでもない、こうでもない」とプロセスを踏んで決まり、実行に移される。時には利害相反になりつつ、プロセスが進む。まさに「政治プロセス」で決まる。

そのことは同時に、「みんながんばっているけど、なにか上手くいかない」という事態にも陥るし、「うまく行かないのは、特定の誰かのせい」ともいえないことになる。

しかも予算制約も、時間制約もある中で、成果を出さなければならない。
そのようなプロセスの中では、誰かがプロセス全体を把握しているというよりも、限られた情報、予算、時間の中で、いろんな人が最適解を模索している。

複雑性を増した世の中、誰かが全てを把握して、その誰かの計画通りに物事が進むというほど、単純ではない。「ビッグブラザー」はいないのだ。