喫煙は「病気」?

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20051018-00000024-san-soci
こういうニュースがあるんですが、正直喫煙が「病気」かどうかは定義によるよな。そもそも「病気」の範囲ってどこまでなんでしょう。「ウツ状態」と「ウツ病」は違うらしいし、他に「活字中毒」も「病気」か。

国語辞書では「病気」とは「肉体の生理的なはたらき、あるいは精神のはたらきに異常が起こり、不快や苦痛・悩みを感じ、通常の生活を営みにくくなる状態」とあるが、この定義にしても「異常」という概念が時代によっても変わるため変動的。つまり「病気」は社会的構築物。

そうすると、喫煙が「病気」だとアナウンスすることで、「喫煙は病気だ」という認識・概念を社会的に構築することを意図的に狙ったとしか思えない。循環器学会が立場上喫煙を奨励するわけも無く、むしろ「治療の必要がある」と宣伝して病院に来てもらうことは、自分たちの利得にもつながる。まさしくマッチポンプ

あと話は少し変わるが、「毒だし健康法」というのがあるらしいが、有害物質の入った食品をとらず、そうした食品以外をとることで「毒」が体内から出て行くとのこと。これも有害物質を「毒」と銘打つことのアナウンス効果と、それにともなう経済的利得をねらったとしか思えない。(ちょっと前に「食べてはいけない」っていう本が流行ったけど、あれも特定の立場から論じた「科学的」とは呼べないものだった)

いちいち有害物質が入っているかどうか気にしてると時間的コストがかかるし、生態系の循環とか考えると本当に有害物質が入っていない食品なんかほとんど無いんじゃないの。

なんか「科学的」言説を装って、特定の立場に利するような(それによって儲かるような)言説を流布させるのもどうかと思う。