民主党惨敗

タイトルの通りです。小泉自民と民主党の対決は小泉自民の圧勝です。
個人的には長島昭久民主党に投票しました。

正直、政権交代ということで民主党に期待はしていましたが、客観的な予想としては自民が単独過半数程度とるだろうという予想をしていました。ただ今回の結果は予想以上に自民圧勝、民主惨敗となりました。

以前、ブログで選挙序盤は分かりやすい争点とポピュリズムで小泉自民の大幅リードで、終盤は冷静に政策を見極める層がどれだけ増えるかがポイントになるだろうと書きました。(http://d.hatena.ne.jp/s01010ta/20050902

実際に選挙直前では小泉自民の支持層が減り、民主の支持層が増えた。このままの傾向が続き、序盤の自民リードは縮小していくもの(結果として自民単独過半数前後)と思っていました。

だが結果は違っていた。土壇場で小泉自民に投票した人がかなりいたということだろう。つまり土壇場で「構造改革是か非か」を考えて「是」という判断を下したのだ。2項対立で是か非かと聞かれれば、「非」と答えるよりも「是」と答える方が容易だという心理が働いたためだろうか。

今回の選挙で痛感したのは政策論として良くてもアピールがダメだと、選挙には負けるということだ。具体的にはマニフェストは活字メディアにはなじみなすいが、映像メディアにはなじみにくいということである。判断材料を映像メディアに負っている人の方が活字メディアに負っている層よりも多いと思われる以上、映像メディアになじむ小泉純一郎を総裁にもつ自民党の圧勝ということになった。

民主党としては、どんなにマニフェストで細部をつめたとしても、総合政策として方向性を簡潔にうちださなければ選挙には勝てないことが明白になった。映像メディアが主流であるかぎり「〜する」というメッセージが無ければ、マニフェストで優れていても「郵政民営化賛成」「改革を止めるな」というわかりやすいメッセージに負けてしまう。果ては「今度もそうはいかんざき」にさえ劣るということだ。

事実、選挙CMでよく出来ているのは自民党公明党だった(CMそのものだけ見れば今回は公明党が個人的に好きです)。メッセージがわかりやすく、記憶に残りやすい。一方民主党のCMはよく金かかっているなとは感じるが、いろいろ言ってるなとしか記憶に残らない。


民主党の今回の敗北は相当ダメージが大きい。現執行部の退陣のみならず、今後の執行部をどうするのだろうか。小沢一郎が代表になっても、都市型政党となった自民党には勝てないだろう。思い切って枝野幸男前原誠司野田佳彦あたりに若返りをするしか生き残り策ないのだろう。

ただ仮にそれが実現しても民主党は厳しい。アメリカでもブッシュがゴアに勝って以降民主党共和党の後塵を拝しているし、日本でも保守有利がより一層進行するだろう。

それにしても今回の選挙はすごい選挙だったし、小泉純一郎というのは天才的な政治家である。