ビジョナリーカンパニー2のメモ

ビジョナリー・カンパニー 2 - 飛躍の法則

ビジョナリー・カンパニー 2 - 飛躍の法則

最近読んだ本の中から。

偉大な企業へ飛躍するには法則がある。各々の法則とまとめを抜き書きする。


1.野心は会社のためにー第五水準のリーダーシップ

「第五水準」とは、企業幹部の能力にみられる五つの水準の最上位を意味している。
第五水準の指導者は個人としての謙虚さと職業人としての意志の強さという矛盾した性格をあわせもっている。野心的であるのはたしかだが、野心は何よりも会社に向けられていて、自分個人には向けられていない。(P62)


2.最初に人を選び、その後に目標を選ぶ

「だれを選ぶか」をまず決めて、その後に「何をすべきか」を決める。ビジョンも、戦略も、組織構造も、技術も、「だれを選ぶか」を決めた後に考える。「だれを選ぶか」をまず決めて、その後に「何をすべきか」を決める。この原則を厳格に一貫して適用する。(P101)


3.最後にかならず勝つー厳しい現実を直視する

飛躍した企業は、比較対象企業と変わらぬほど逆境にぶつかったが、逆境への対応の仕方が違っている。厳しい現実に真っ向から取り組んでいる。この結果、逆境を通り抜けた後にさらに強くなっている。(P140)


4.単純明快な戦略ー針鼠の概念

偉大な企業になるには、三つの円(情熱をもって取り組めるもの、自社が世界一になれる部分、経済的原動力になるもの)が重なる部分を深く理解し、単純明快な概念(針鼠の概念)を確立する必要がある。(P187)


5.人ではなくシステムを管理する

偉大な業績を維持するカギは、みずから規律を守り、規律ある行動をとり、三つの円が重なる部分を熱狂的といえるほど重視する人たちが集まる企業文化を作り上げることにある。(P228)


6.新技術にふりまわされない

飛躍した企業は技術の流行に乗るのを避けているが、慎重に選んだ分野の技術の利用で先駆者になっている。技術は適切に利用すれば業績の勢いの促進剤になるが、勢いを作りだすわけではない。偉大な業績に飛躍した企業が、先駆的な技術の利用によって転換をはじめたケースはない。しかし、三つの円を理解するようになり、業績が飛躍するようになった後に、どの企業も技術の利用で先駆者になっている。(P260)


7.劇的な変化はゆっくりと進むー弾み車と悪循環

偉大さを持続できる転換は、準備段階から突破段階に移行するパターンをつねにたどっている。巨大で重い弾む車を回転させるのに似て、当初はわずかに前進するだけでも並大抵ではない努力が必要だが、長期にわたって、一貫性をもたせてひとつの方向に押しつづけていれば、弾み車に勢いがつき、やがて突破段階に入る。(P295)


そして個人として覚えておくべきことも最後に書かれている。

ほんとう問題なのは、「なぜ偉大さを追求するのか」ではない。「どの仕事なら、偉大さを追求せずにはいられなくなるか」だ。「なぜ偉大さを追求しなければならないのか、そこそこの成功で十分ではないのか」と問わなければならないのであれば、おそらく、仕事の選択を間違えている。(P330)