現在の心境を代弁するテクスト

今、読んでいる<反>哲学教科書P134から。

最も従順な人、最も目立つ形で個人の自由を放棄する人に、それを歓迎する社会の側は報酬をもって応える。雇用、責任ある地位、権力の代行、社会階級上の身分、他者に対する支配力、そして満ち足りた生活が送れ、その人が同化の模範例に見えるに十分な額の給与などだ。学位、キャリア、仕事、収入。社会は、そのプロジェクトにこの上ない決意をもって協力する分子には、こうした贈り物を惜しみなく与えるのだ。自由が存在する場所には、必ずやパノプティコンが眼を光らせている。家族、個人的な交友関係、職場などはいうに及ばず、地域、町、国においてもそうだ。やがて世界全体がそうなるかもしれない。サイレンにあらがう人々は、ごくわずかしかいない。身の安全も保証されず、社会的尊敬もほとんど集めないといった代償を払ってでも、より大きな自由を得たいと思う人々だ。さて、選ぶのは君たちだ。果たして君たちは、そういう少数派になろうとするだろうか?